不登校は甘えです
学校に行かないのはサボり
こんな言葉に心がズキズキした経験がある人も少なくないと思います。
はじめにこれだけは言わせてください。
学校に行きたくないことは甘えじゃありません。
今回は学校に行きたくないのは甘え?について、元不登校のわたしの考えをまとめました。
最後まで読んでもらえると嬉しいです。
この記事は
「今学校に行きたくない」
「甘えだと言われて苦しんでいる」
子どもたちに向けて書いています。
- 親の愛情不足と言われてショック
- 不登校は甘えじゃないのかと疑問
- 周りから「甘え」と言われて不安
そんなお母さんお父さんはこちらの記事をご覧ください。
学校に行きたくないのは甘えじゃない
学校に行っていない状態だったり、学校に行きたくないと言ったりすると
甘えてる
サボってる
ずるい
と心ない言葉を浴びせられることがあるでしょう。
学校に行っている人はたしかに頑張ってるし、「ずるい」とか言いたくなるのもわかります。
でも
- どうしても学校が嫌だ…
- 学校行きたくないのは甘えなの?
- 甘えている自分はダメだよね…
と自分を追い詰めてしまう人は少なくないはず。
何度でも言います。
学校に行きたくないと思うこと、学校に行けないことは甘えじゃありません。
不登校には神経質型タイプ・甘え依存型タイプ・母子分離不安型タイプなどありますが、いずれにしても学校に行きたくないと強く思うのは心のSOSサインです。
不登校はストレス・不安の積み重ね
学校に行きたくなくなる要因は人によって様々だと思います。
クラスの人間関係、居場所のなさ、教師の理不尽な叱責、学習内容への不安、朝が苦手、感覚過敏などいろいろあるでしょう。
そんな毎日を過ごしているうちに、小さなストレス・緊張・不安が一滴ずつ心のコップにたまっていきます。
そしてある日、限界を突破。
一滴の負荷は目にみえないほど小さいので、積み重なっている感覚・限界を超えている感覚がありません。
でも、心はいっぱいいっぱい。
脳は「もう限界」と危険信号を出しており、からだが動かなくなってしまいます。
もしあなたが今、
- 朝になると身体が動かない
- 涙が出てくる
- お腹や頭が痛い
- 吐き気がある
- 過敏性腸症候群がひどい
- 眠れない
- 起きられない
- 教室に入れない
このような状態なら、心と身体はかなり限界といっていいでしょう。
身体症状は完全にエネルギーがゼロになる前の予兆。
そうは言っても、
- 親が許してくれない
- いろいろ事情があって休めない
- 休んだら休んだで罪悪感がある
っていうのが現実ではありますが…。
なんで自分だけ?
これを読んでいる人のなかには、
みんなは学校に行けているのに…
なんで自分だけ…
と思う人もいるかもしれません。
しかし、
- 生まれもった脳の特性
- 今まで培った考え方の癖
- 気質(HSPなど)
- 体質(自律神経が弱いなど)
- ストレスの感じ方
- ストレスに対抗する力
- 頑張れるキャパ
は人それぞれ違います。
学習障害や発達障害で生きづらく、人より多くのストレスや不安を抱えてしまうケースもあるでしょう。
さらに人間は大脳が発達した結果、余計な不安やストレスを感じがち。
群れで生きていく生物なので、
「友達から嫌われてるんじゃないか…」
「仲間外れにされるんじゃないか…」
など人間関係にも敏感です。
とくに今はデジタル機器が普及しているので、学校での関係が家でも続き、心が休まる暇がありません。
そもそもデジタル機器自体が自律神経を刺激してストレスになります。
ときには、
- 将来への不安
- 失敗への恐怖
- 人間不信
- プライドの高さ
- 完璧主義の性格
- 頑張り屋の性格
などから心の負荷が増えて、学校に行けない状況が生まれるでしょう。
「甘え」や「怠け」じゃない
とにかく
- 学校に行きたくない
- もう無理
と思っているあなたは、決して甘えているわけではありません。
ヤンキーが「学校だるい」と言って、バイクで走り去り、自分の意志で休むのとはまったく違いますからね。
もちろん社会で生きていくためには、頑張ること・我慢すること・辛いことを乗り越える力が必要です。
ただそれは自分にあった環境や方法、自分のペースで身につけていけばOK。
まわりの人は、
「逃げちゃダメだ」
「社会はもっと厳しい」
「みんな大変だ」
と説教してきますが、それを言ったところで根本的な問題はなにも解決しません。
「甘えるな」と怒る人もいるけど、じゃあどうすればいいの?死んでもいいの?って質問したいです。
理解してくれない人ばかりで困っちゃうぞ。
理解できなくても、余計なことを言わずに、ただただ寄り添ってくれればいいのにね。
「学校に行きたくない」はSOS
「学校に行きたくない」という言葉は、一見「甘え」「サボり」「逃げ」のような印象があります。
でも、本当はあなただって、
- 将来とか考えると学校には行くべき
- 学校は行かなきゃいけない
- できればこんな状態から脱出したい
と考えているはず。
それをわかっていてもキツイから、
行きたくない
学校を休みたい
とSOSを出していると思います。
もしも無理やり学校に行って、過大な負荷をかけ続ければ、精神疾患になったり、大人になって不都合が生じたりする可能性も…。
本当の生きる力は柔軟性
本気で生きる力を身につけたいなら、無理に学校へ行くことだけを考えるのはNG。
「甘えだ」「怠けだ」「ダメな人間だ」と思い込み、普通にこだわり、自分を責めるのもやめてください。
それでも、どうして学校に行きたくないのか、
その背景に目を向けたうえで、心の状態や気質・体質などと向き合う。
ちょっとキツイかもしれないけど、遺伝的に変えられない部分や考え方の癖、自分の未熟さなどにも向き合う。
そして、
- 自分に合った環境を模索する
- 居心地のいい場所や存在を探す
- 自分にできることを頑張って自信をつける
- ストレス対処法を身につける
- 視野を広げる
ことが求められます。
どうして学校に行けないのか?
そのヒントになるかもしれない不登校の主な原因(要因)は、こちらの記事にまとめました。
保護者向けの記事ですが、少しは参考になると思います。
もしあなたが中学生や高校生だったら、通信制高校の情報も必ずチェックしてみてください。
あなたが思っているより高校はいろいろあって、全日制にとらわれない道もあるってわかると思います。
そしていわゆる普通以外の選択も、決して悪いものじゃない。
自分の心と身体を第一に考えることが大切だな。
いろんな進路を知っておいて損はないですからね。
わたしのおすすめは「ズバット通信制高校比較」というサイト。
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もちろん無料なので、
「めんどくさいからまた今度〜」
「まだ先だし〜」
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甘えることは悪いことじゃない
ここまで学校に行きたくないことは「甘え」ではないと説明してきました。
しかし、そもそも甘えること自体、悪いことではありません。
もし不登校が「甘え」とか「逃げ」だとして、それのなにが悪いのって思っています。
甘えられるときは甘えたっていい。
心と身体を守るために、ストレスを感じる場所から逃げるのも当然。
うまくいかないときにSOSを出すこと、辛いときに休むことは当たり前だぞ。
「大人になったら簡単には逃げられない」
「根性が必要」
とも言われるでしょう。
でも、わたしの不登校仲間はみんな社会復帰しています。
経験してわかりましたが、大事なのは学校に行く根性よりも、
安心した環境と信頼関係のもとで、
- 自分の気質や体質を知ったり
- ストレスを減らす考え方を身につけたり
- セルフケアに力を入れたり
- 自分のことを労ったり
すること。
そして、自分のキャパの範囲内で頑張ること。
そうしたら気質や体質はなかなか変わらないけど、ほどよく一般レールに戻りつつ、ほどよく自分なりに生きられています。
「キツイな〜」と感じたら、怠けたり逃げたりするのも一つの手段です。
社会の全員が怠けずに逃げずに根性で生きる!って、そんなの無理な話ですからね。
転校OK、みんなと違う学び方もOK
学生のうちはどうしても世界が家庭と学校だけになりがち。
しかし、世界はもっと広くて、いろんな選択肢が存在します。
心を殺してまで今の学校に行く必要はありません。
最近は余裕のない人ばかりで、世の中もギスギスしています。
いじめや嫌がらせは相手のほうが問題ですからまずは逃げましょう。
もしも自分で
- コミュニケーションが苦手だな〜
- 考えすぎる性格だな〜
など思うことがあれば、未熟な部分に向き合い少しずつ成長していけばいい話です。
転校もOKだし、みんなとは違う学び方や進路だってOK。
自分がラクでいられる=甘えているではありません。
わたしも昔は「ラク=甘え」と考えて追い込むタイプでしたが、自分に厳しすぎて壊れてしまいました。
学校に行きたくないのは甘え
今の学校に行けない自分はダメだ
と思い込み、自分で自分の心をつぶさないでほしいです。
なんとなく学校の居心地が悪くて、余計なストレスを抱えるくらいなら、
- 家で勉強して
- ボランティア活動して
- 習い事をする
ほうが絶対にいいでしょう。
学校に行けない子におすすめの勉強手段や習いごとはこちらの記事にまとめています。
通信制高校の資料請求をしたいあなたは「ズバット通信制高校比較」を利用しましょう。
近年は通信制高校も人気があり早めに募集が締め切られてしまうケースも…。
後悔しないためにも早め早めの情報収集が求められます。
今すぐ資料をゲットしてみてくださいね。
まとめ:学校に行きたくないと感じることは甘えではない
- 学校に行きたくないと感じることは甘えではない
- 不登校は小さなストレスや不安、恐怖の積み重ね
- 人によって気質や体質、脳の特性、考え方などは異なる
- 社会で生きていく力は、自分にあった環境や方法、自分のペースで身につけていけば大丈夫
- そもそも甘えること自体、悪いことじゃない
- 転校OK、みんなとは違う学び方もOK
繰り返しになりますが、学校に行きたくない、学校に行けないのは甘えじゃありません。
SOSを出したときにはもう限界。
ずっと我慢をしてきた結果が今だと思います。
親や先生に伝えるためにも、まずは自分の思いを具体的に書き出すこと。
今まで
「甘えだ」「怠けだ」
「わたしも辛かった」
「学校に行くのは当たり前だ」
「みんな頑張ってる」
みたいなことを言われて、蓋をしている思いもあるかもしれませんが、一旦忘れて自分の気持ちに素直になること。
学校に行きたくない要因などをできる範囲で明らかにしましょう。
《学校に行きたくない要因》
朝が苦手、音や匂いが苦手、勉強が怖い、苦手な友達がいる、先生が嫌など。
《いつからキツかったか》
入学したときから、今年に入ってから、3ヶ月前くらいから、体育祭がきっかけなど。
《どんな症状があるのか》
朝になるとお腹が痛い、気持ち悪い、起きられない、眠れないなど。
その内容を信頼できる先生や親に伝えてみてください。
担任だけでなく、スクールカウンセラーや保健室の先生でも大丈夫です。
残念ながら頭がカチカチの大人も多いですが、具体的に伝えればわかろうとしてくれる人もいるはず。
理解のない言葉をぶつけられたら、
「人に寄り添えない方なのね」
と思えばOK。
根性論の大人に出会ったら、
「あーあなたはそういう考えなのね」
と思えばOK。
何かが変わるかもしれないので、勇気を出して相談してみてくださいね。
限界まで頑張ったあなたがゆっくりと休めることを願っています。
この記事が少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました。