わが子が不登校になると頭が真っ白。
「まさかうちの子が…」
「このまま引きこもりになったらどうしよう…」
と心配になりますよね。
でも、
- 相談するのは恥ずかしい…
- そもそも相談先がわからない…
- 一度相談したけど、そこで嫌な思いをした…
- カウンセリングとかあんまり効果ない…
- 時間もないしめんどくさい…
などの理由から、第三者に相談するのはハードルが高くなりがちです。
家族だけで抱え込んでしまうことも多いでしょう。
しかし、不登校は子どもや家族にとって大事件。
無理に家庭だけで対処しようとすると、わが子の心をつぶしたり不登校が長引いたりする可能性もあります。
回復を早めるためにも、子どもが不登校になったら専門機関を活用しましょう。
適切なサポートを受けることで解決の道がひらけますよ。
この記事では不登校の相談先として頼りになる窓口・機関をまとめました。
不登校や引きこもりは、いつどこの家庭でも起こりうる問題。
恥ずかしいことではないので、きちんと第三者を頼ってください。
一人で抱え込まないで。孤立しないで。
見返すときに役立つので、まずはブックマークしておくことをオススメします。
代表的な相談先・支援窓口はこちら⬇︎
- スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー
※まずはここ - 教育支援センター(適応指導教室)
- 引きこもり支援センター
- 発達障害者支援センター
- 精神保健福祉センター
- 児童家庭支援センター
- 医療機関
- 民間のカウンセリングサービス
- 民間の不登校支援団体
- フリースクールや家庭教師
※タップすると該当部分に飛びます
不登校の相談先まとめ
不登校の代表的な相談先・支援窓口は以下の通りです。
これを読んでいる人のなかには、
相談してもどうせ何も変わらない…
と諦めモードの人もいるでしょう。
しかし、これは間違い。
たとえ優れたアドバイスはもらえなくても、悩みや不安を話すことには以下のようなメリットがあります。
- 話しているうちに頭の中が整理できる
- 漠然としていた悩みがハッキリする
- 対処法などが見えてくる
もちろん相性はありますが、一度は相談してみる価値ありです。
スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー
スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)は全国の小中学校に配置されている、不登校やいじめ問題などに特化した専門家です。
不登校本人やその家族に対してカウンセリングやアドバイスを提供します。
スクールカウンセラーとは児童生徒の臨床心理に関して専門的な知識および経験を有する者と定義されています。
資格の例:臨床心理士、公認心理士
本人や保護者にカウンセリングを実施し、心のケアをメインにおこなっています。
スクールソーシャルワーカーとは教育と福祉の両面に関して専門的な知識や技術を有し、活動経験や実績がある者と定義されています。
資格の例:社会福祉士、精神保健福祉士
学校や地域の専門機関、医療機関などと連携しながら、子どもを取り巻く問題に対応します。
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは名前の通り、学校に関わる知識が豊富です。
そのため、学校復帰や学習環境についても具体的な支援が期待できます。
まずは、学校の先生にお願いしてスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーに繋いでもらうとよいでしょう。
本人が面談を望まない場合は、保護者だけでも相談する価値がありますよ。
ただし、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの出勤が1〜2週間に1回というケースも多く、予約が取れないことも珍しくありません。
子ども不登校になったら早めに予約をしておくと安心です。
教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センターは、自治体の教育委員会が設置している機関です。
- 集団生活への適応
- 情緒の安定
- 基礎学力の補充
- 基本的生活習慣の改善
などを目的として、不登校への支援をおこなっています。
就学・発達相談やカウンセリングの受付はもちろん、適応指導教室という施設も設置しており学習面のサポートも充実していることが特徴です。
学校外でおこなわれる学習支援の一つ。
学校と同じように1日のスケジュールが決まっていますが、少人数かつ自分のペースで学べます。
午前のみ・午後のみといった柔軟な対応もでき、子どもの状態に合わせて無理なく通えるでしょう。
適応指導教室に通うと在籍校で出席扱いになるケースも多いです。
ただし、自治体によっては定員が少なく通えないことも。
審査もあるため「明日から適応指導教室で勉強しよう!」とすぐに行けるわけではありません。
教育支援センター(適応指導教室)の利用を検討している場合は、早めに学校や教育委員会に相談してみましょう。
引きこもり支援センター
引きこもり支援センターは引きこもり傾向のある不登校について相談できる機関です。
厚生労働省が定める「ひきこもり支援推進事業実施要領」に基づいて運営されています。
社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士などの専門家が在籍しており、様々なアドバイスを受けられるのが特徴です。
直接的な支援をおこなってくれる団体や機関も紹介してくれるので、子どもの引きこもりにお悩みの人は相談してみるとよいでしょう。
最近はZOOMを使った相談を実施している自治体もありますよ。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは発達障害に関する相談を受け入れ、必要に応じて支援をおこなう機関です。
特性に悩む本人やその家族をサポートしてくれます。
発達障害の確定診断が出ていなくても相談OK。
グレーゾーンの場合でも気軽に相談してみてください。
精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは精神障害のサポートを目的として各都道府県に設置された支援機関です。
精神科はどうしても敷居が高く、受診をためらいがちですよね。
そんなときは精神保健福祉センターに相談すると適切なアドバイスをもらえることがあります。
児童家庭支援センター
児童家庭支援センターは児童福祉法にもとづき設置されている、子どもと家庭の問題に関する相談窓口です。
18歳未満の子どもやその家族を対象として、子育てやしつけの悩み、発達障害、子どもの行動上の問題などについて相談できます。
子どもや家庭に関わることであれば、どのような内容でも構いません。
相談の受付のほかにショートステイや一時預かりなどもあります。
地域の児童福祉担当者は地域のリソースやサービスに詳しいので、不登校に関する情報提供をおこなってくれるでしょう。
わが子との関わり方にお悩みの人、「児童相談所に相談するほどではないけれど…」という暴力などにお悩みの人は、相談してみてはいかがでしょうか。
ただし、
- 非行が激しい
- 家族では手に負えない
- わが子に手を出してしまいそう
など児童家庭支援センターで解決できないほど深刻な状況の場合は児童相談所に連絡しましょう。
医療機関
不登校は心やからだの健康に関わっている場合があります。
まずは病気や発達障害、精神疾患が隠れていないか診てもらうことが大切です。
- 児童精神科
- 心療内科
- 思春期外来
- 起立性調節障害専門外来
- 漢方内科
身体症状が強いと内科や脳神経外科にいきたくなりますが、それらの症状がストレスから生じている場合「異常なし」と言われて終わりです。
できるだけ思春期や不登校、ストレスから生じる症状に理解がある病院を探してみてください。
とくに、
- 食事ができない
- ベッドや布団から起き上がれない
- お風呂に入れない
- 歯を磨けない
などうつ病に近い状態のときは、早めに心療内科や精神科を受診することを考えましょう。
心療内科や精神科では発達障害の検査ができたり、本人と保護者がカウンセリングを受けられたりします。
先生やカウンセラーさんに色々と相談もできるので、かかりつけの病院を見つけておくと心強いです。
不登校の場合、大学病院はあまりおすすめできません。
ハッキリとした原因がない病気だと、対応が冷たいことがほとんど。
待ち時間が長いわりに診察時間は短いです。
身体的にも精神的にもじっくりした治療を要する思春期(不登校)において、大学病院はあまり相性がよくないでしょう。
大学病院や総合病院を受診する場合は、事前に電話をかけて
- 子どもを診察してもらえるか
- 診察はいつごろになるか
- 思春期には対応しているか
- 両親だけでも大丈夫か
を確認してください。
民間のカウンセリングサービス
近年は民間のカウンセリングサービスも不登校の相談先として利用されています。
オンラインカウンセリングなども充実しており、いつでもどこでも受けられるところが魅力です。
朝でも夜でも「今すぐ相談したい!」というあなたの強い味方ですね。
不登校専門ではない限り適切なアドバイスは期待できませんが、苦しいとき・辛いときに話を聞いてもらうにはピッタリだと思います。
不登校で見守り続けていると、どうしても不安や焦りで頭がいっぱいになってしまいますよね。
そんなときにオンラインで相談できればザワザワとした心が落ち着きます。
穏やかに見守れるようになるでしょう。
民間の不登校支援団体
民間の不登校支援団体も相談にのってくれることがあります。
- 一般社団法人 不登校支援センター
小中高別に相談できる。カウンセリングは対面でもオンラインでも可能。初回無料。 - 認定NPO法人 カタリバ
不登校本人と保護者のためのオンライン支援。保護者向けの無料のオンラインおはなし会あり。 - 不登校の親の会(各地域)
不登校の親同士、気軽に相談できる。地域ごとの情報を知りたいときにも最適。 - Allight Education(オールライトエデュケーション)
親同士の交流では不登校あるあるについて共感しながら話ができるでしょう。
また
苦しいのは自分だけではないんだ。
みんな同じことで悩んでいるんだ。
と気がつけるので心の安定にも役立ちます。
不登校だけでなく引きこもりに特化した支援もあります。
引きこもり気味のわが子を見ていると、ずっとこのままではないか…と心配になりますよね。
そんなとき以下のような選択肢を知っておくことで安心感が生まれるでしょう。
- ウチらめっちゃ細かいんで
(ひきこもり経験者が中心となって設立した会社。「誰もが、安心して働ける場を作りたい」との思いから、引きこもり当事者の採用や交流を行っています。) - フロンティアリンクキャリアセンター
(発達障害・精神障害等の人向けの「IT・プログラミングスクール」。厚生労働省指定「就労移行支援事業所」で、実践的なスキル向上と就職を目指してます。) - プログラマスター
(引きこもり専門のプログラミングスクール。引きこもり事情に特化したサポートで、在宅でも働けるスキル獲得を目指してます。) - サポステ
(厚生労働省が運営する就労支援機関。15歳〜49歳までの働くことに悩みを抱えている人に、無料で就労支援を行っています。) - ジョブカフェ
(都道府県が主体的に設置する、若者の就職支援をワンストップで行う施設。自分に合った仕事を見つけるためのいろいろなサービスを1か所で、全て無料で受けられます。) - ひきこもりVOICE STATION
(厚生労働省が運営するひきこもりに特化したサイトで、当事者の声やメッセージなど、ひきこもり関連する情報がギュッとまとまっています。)
本当に困ったときって情報を集めたり誰かに頼ったりするのが難しいですよね。
人生どうなるかわからないので、前もって知識を備えておくことは大切。
こういった本も参考になると思います。
雨宮 処凛さんは他にも14歳の世渡り術というシリーズで、生き方や生きづらさに関する本を出版しています。
【14歳の世渡り術(一部)】
フリースクールや家庭教師
勉強の遅れに関してはフリースクールや家庭教師が相談にのってくれます。
とくに「不登校専門」と謳っているところは不登校に理解があるので、体調や特性など細かいことも話しやすいです。
フリースクールや家庭教師は雰囲気がさまざま。
目標や勉強内容、関わり方もそれぞれ違います。
気になるところは体験したり見学したりして、子どもにあった環境を見つけてください。
不登校について相談するときの注意点
最後に不登校について相談するときの注意点をまとめていきます。
相談する前に利用条件や必要書類などを確認する
相談する前に以下のことを確認しましょう。
- 利用条件
- 必要書類
- 料金
- 予約の可否
多くの場合カウンセリングや相談には予約が必要となります。
通いやすさを考慮にいれる
自宅からの距離や料金など通いやすさを考慮にいれましょう。
継続的に通うことを考えると、お金や時間は重要な要素です。
複数の専門機関に相談する
ちょっと面倒くさいですが、できるだけ複数の機関に相談しましょう。
場所によって考え方や方針などが異なることもあります。
例えば病院の場合、今まで当たり前のように飲んでいた薬でも先生によっては「やめたほうがいい」と言われることもあります。
相性が悪い人もいると知っておく
人間同士、相性が悪い人もいます。
たとえ相談しても
絶望的に理解がなかった…
何も相談にのってくれなかった…
ということも多いでしょう。
いくら専門機関でも全員が理想的な対応をしてくれるわけではありません。
自分に合う合わないもあります。
もし最悪な人に当たったら「ここはダメだ」と割りきって次の機関に相談してください。
まとめ:わが子が不登校になったら第三者に相談しよう
文部科学省の調査によると不登校は約25万人。
これは小中学生だけなので、高校生や不登校傾向の児童生徒を含めればその数はまだまだ増えると思います。
もはや1クラスに一人は当たり前です。
不登校はあなたのせいでもないし、あなただけが苦しんでいる問題でもありません。
だから恥ずかしがらないで。一人で抱え込まないで。
どんどん第三者を頼って、みんなで一緒に不登校を乗り越えていきましょう。
この記事が少しでもあなたのお役に立てたら嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました。
参考:厚生労働省「不登校やいじめ、ひきこもりなどの相談窓口」
ぜひ関連記事もチェックしてくださいね。
コメント