不登校の回復期って長いの?そもそも今って回復期?
少し元気になってきたけどゲームばっかり…このままでいいのかな…
「暇暇」って言ってるけど、親ができることはある?
不登校のどん底を抜け出しても、まだまだ続く不安定な日々。
- どれくらい続くの?
- このままでいいの?
と悩んでいるお母さんお父さんは多いでしょう。
この記事では元不登校のわたしが体験談を交えて
- 不登校の回復期の長さ
- 回復期の特徴
- 親ができること
など気になるポイントをまとめました。
気をつけてほしいことや注意点もあるので、ぜひ最後までご覧ください。
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結論:不登校の回復期は長い
結論からいうと、不登校の回復期は思っているより長いです。
半年から1年は当たり前、2〜3年は普通。
もちろんどこから回復期と呼ぶのかにもよりますが、一般的には年単位の時間がかかるでしょう。
人によってはもっと時間が必要かもしれません。
【体験談】不登校に完全な終わりはなくて、ずっと回復期が続くことも
これを聞いてショックを受けるお母さんお父さんもいるかもしれませんが正直に言います。
不登校の回復期には完全な終わりがないことも多いです。
実際にわたしはずっと不安定で、フワフワしていて、綱渡り状態の感覚がありました。
勉強し始めても、学校に行き始めても、
- いつ上手くいかなくなるか
- 体調が悪化するか
- なにもできない日々に戻るのではないか
などつねに不安な気持ちが埋め尽くす。
みんなが当たり前にやっている普通をこなすだけでギリギリ。
帰ってくればエネルギーゼロ。
それでもなんとか落ちないように、気持ちを紛らわせて気を張ってまた明日を迎える…。
親やまわりからすれば、元気になっているように見えるかもしれない。
でも、本人はどん底から抜け出したあとも必死なんですよね…。
多くの子は綱渡り状態をなんとか乗り越えて、どうにかこうにか大人になっていくと思います。
しかしなかにはどうしても普通がムリな子もいるでしょう。
結局わたしも普通が向いてなさすぎて、また脱落しました。
今は在宅をメインにして人との関わりを最小限にして、なんとかマイペースに生きています。
最近やっと、不安定な感覚がなくなってきたところです。
不登校の回復期の特徴
不登校の回復期の特徴は以下のとおりです。
- 「ひまだなぁ」と連発する
- 「勉強しようかなぁ」など前向きな言葉が出てくる
- 自分から学校の話をする
- 生活リズムが整ってくる
- 少し勉強を始める
- 少し運動を始める
- 家の手伝いをする
- 部屋の掃除をする
- 会話が増える
- 買い物に行くようになる
- 推し活を始める
まだまだ学校に行ける状態ではないものの、これらの特徴が出てきたら回復期。
まぎれもなく元気になってきている証拠です。
とりあえず暗黒期を抜け出せてホッとしますね。
しかし、基本的にできることは身の回りのことや好きなことに限られます。
学校に行くことはむろん、勉強もほとんどできません。
【注意点】不登校の回復期に絶対やってはいけないこと
ちょっと元気になってきて嬉しくなる回復期ですが、これだけは要注意。
子どもに対して欲を出しすぎないようにしましょう。
いい変化が起きたり、できることが増えたりすると、急に高望みをしてしまうことがあります。
とくに意識していなくても自然に「もっともっと」と思いが湧き出て、子どもを苦しめてしまうかもしれません。
あれだけ楽しいことやってるんだし、好きなことしかしてないし、遊びにも行ける。
そろそろ勉強は?
そろそろ学校は?
と思う気持ちもよくわかります。
でも絶対に焦らないで。
今までの苦しい時期を乗り越えて
「やっとここまできた!」
と言いたくなりますが、ここからが本当のスタートです。
この時期は一見元気っぽいのに
- ゲームばかり
- 寝てばかり
- 好きなことばかり
で一番怠けてる&甘えてると感じる時期ですが、まだまだ回復途中。
どんなときも子どもの小さな一歩に価値を感じてほしいと思います。
不登校の回復期に親ができること
回復期に親ができることをまとめました。
もちろんこれが正解ってわけではないので、参考程度でお願いします。
情報提供を始める
外の世界に向いていくための手段や方法を押しつけにならないように軽く提示します。
最初はハードルの低いところから。
できるだけ元気なときに淡々と情報を伝えましょう。
見守りが大事とはいえ、年齢やタイプによっては
- 時間だけで解決する
- ただ待っていれば動き出す
とは限りません。
安心感のある関係のもと視野を広げていくのは必要なことです。
伝えたときに嫌がったそぶりを見せることも多いですが、その情報はきちんと子どもに届き、頭の片隅に残ります。
視野が広がるきっかけになるケースも多いので「余計なこと言った…」と過剰に落ち込むことはありませんよ。
雑談を増やす
今までいろいろあった親子の場合、
親と話すこと=苦しい
親と話すこと=怒られる
などマイナスのイメージがついている可能性があります。
親と話すたびに心臓がドキドキする状態はよくありません。
なにげない雑談を増やして、親子の会話を安心できるものにしてください。
そのなかで
「あなたには生きる力があるんだね」
「困難を乗り越える力があるんだね」
「成長したね」
「自慢の息子(娘)だよ」
「ひまなら何かやってみる?」
「こんなのあるんだけど…」
「◯◯だとお母さん助かるな〜」
みたいに話を広げてみましょう。
できれば第一段階から雑談を大切にしてほしいです。
子どもの選択を応援する
「これは難しいだろうな〜」
「失敗するだろうな〜」
「本当は学校に行ってほしいな〜」
と思っても子どもの選んだ道を尊重してあげてください。
最終的に人生の選択をするのは子ども自身。
親ができるのは、安心して失敗できる環境を用意することでしょう。
わたしは中学不登校歴があって進学のときは
- もっと近くの学校
- 偏差値が低めの学校
- 通信制高校
などを勧められました。
でも、目標がある以上そんなアドバイスまったく耳に入らない。
結局目指していた全日制高校に行き中退。
「だから言ったじゃん」と言いたくなりますが、実際にやってみる&失敗してみないと本人は納得できないんですよね。
心配でも心配でも
- この子なら大丈夫
- 上手くいくかもしれない
- 失敗してもいい経験になる
と信じて見守ってもらえると嬉しかったです。
ただし、お金や時間に関してはきちんと伝えたほうがいいと思います。
とくに中学生以上であれば子どもを信頼して、冷静に現実的な状況を伝えるべきです。
親が無理して余裕をなくすことが一番よくありませんからね。
不登校の回復期に気になるあれこれ
不登校の回復期によくあるお悩み・気になるあれこれをまとめました。
一喜一憂してしまう…
この時期は子どもの動きが増えて期待・嬉しさ・不安・悲しさが波のようにおそってきます。
しかし、どんなときもサラッといつも通りに対応することが大切です。
わたしも不登校時代、親が安定していて救われました。
久しぶりに外出したり試験に行ったりしても、喜んだりすることがなくいつも通り。
逆に行けなくてもいつも通り。
合格したと伝えれば「おめでとう!ゆずなら大丈夫だって信じてたよ」くらい。
外出したことで思い切り喜ばれたら、
外出しなきゃいけない
外出しなきゃ親の期待に応えられない
って感じてしまいますからね。
いつも一定でいてくれたから一つ一つの出来事は関係ない、ありのままの自分でいいんだなって思えた気がします。
お小遣いをたくさん要求される…
買い物したりライブに行ったり、この時期に気になってくるのがお金の問題。
せっかく元気になってきたから…
でもあげすぎは…
と悩むと思います。
お小遣いをあげるときのポイントは3つです。
- 年齢に合わせて、十分な買い物ができるくらい渡すこと
- 基本的には追加であげないこと
- 銀行口座に振り込むこと
家庭のお財布事情にもよりますが、十分な買い物ができる額は渡したほうがいいでしょう。
買い物などの消費活動は社会とのつながりをつくります。
引きこもりや不登校の子どもにとって必要な社会活動ですね。
くれぐれも「不登校だからお小遣いなし」はNGでお願いします。
その代わり追加であげないこと。
明確な線引きをしてねだられたときに揺るがない姿勢が大切です。
また、お小遣いは銀行口座に振り込むのもいいでしょう。
外出のきっかけになるし社会勉強にもなりますからね。
※お金に関しては各家庭のやり方やお財布事情があると思うので、参考程度にしてください
まとめ:不登校の回復期は思っているより長い。焦らずゆっくり進もう。
- 不登校の回復期は思っているより長い
- 半年から1年は当たり前
- 2〜3年は普通
- 完全な終わりがないことも
- 回復期のよくある特徴は「ひまだなぁ」と連発すること
- ちょっと元気になってきて嬉しくなる回復期は、子どもに対して欲を出しすぎないように注意
- 一番怠けてる&甘えてると感じる時期だから、いつも以上に小さな一歩に価値を感じて
この記事が少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました。
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